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お悩み別漢方

季節の不調漢方薬について

【気象病に負けない体づくり】

ついに11月に入りました。早いもので今年も残すところ2か月。
ようやく秋らしい気温になってきましたが、関東地方では、例年より暑い日もまだ多いです。
しかし、朝晩はグッと冷え込んできています。

この一日の中での激しい気温差により、体調を崩す方も多いのではないでしょうか。
カゼをひくだけでなく、腰痛、めまい、頭痛、気力の低下、冷えによる便秘・下痢 などなど。
これは気温差だけでなく、気圧差も同じです。
急激な気候の変化で自律神経が乱れ、体をうまく調節できないためです。

このような気象による体調不良。
これはエレベーターで急に高いところから降りるような、ふわっとする感じや耳が聞こえにくくなるような気持ち悪い感じの延長線上にあると考えてみるとわかりやすいかもしれません。
これは血流が急激に変化することが大きく影響しているためであることは、なんとなくイメージしやすいのではないでしょうか。

「仕方がない」「慣れているから大丈夫」ではなく、このような天候の変化に左右されないような普段の体づくりが大切。

体づくりの重要なポイントは
【 筋肉を刺激する運動 】 ・【 睡眠 】・【 食べ過ぎない、飲みすぎない 】
この3つ。

まず 【 筋肉を刺激する運動 】 は、血流をよくします。
『どんな人でも、血の滞りである「血瘀(けつお)」がない人はいない』
『どんな病気でも「血瘀」は絡んでいる』
といわれるくらい、血流は体の働きにとって大切です。

普段から運動する習慣をつけて、筋肉をつくることで血流を整えて、このような気候の変化による血流のみだれが起きにくい体を作っておきましょう。

そして、【 睡眠 】
中医学の考えですが、寝ている間は「血」は「肝」にもどって、きれいな「血」が作られ、また朝になると全身をめぐります。
つまり睡眠不足になると、きれいな「血」が作られず、より「血瘀」の状態が起こりやすくなります。
なるべく体内時計を正常なリズムにして、体を睡眠がとりやすいような状態にしましょう。

最後に【 食べ過ぎない・飲みすぎない 】ということは、現代人にとって大きな課題です。
食に困ることなく、むしろ食べ過ぎることができてしまう。
というのは、とても幸せな状況といえます。
その状況で摂生することはなかなか根気がいるかもしれません。
ですが、食べ過ぎ・飲みすぎ ということが現代人の体調不良の原因にかなり関わっているので注意が必要です。

お腹がパンパンになるまで食べる
口さみしくて、ちょこちょこお菓子を食べる
付き合いだからと、お酒をたしなむ以上の量飲む
お腹はすいてないけど、時間になったから食べる       などなど…

これらの食習慣は、飲食物を消化するために頻繁に消化器に血が集まりやすくなったり、さらには「湿邪(しつじゃ)」というベタベタとした質の邪気を体にため込みやすくなるということ。
「湿邪」は、血流を悪くする原因になるし、常に消化器に「血」が集中していると体全体の血流としてはバランスがよくない状態です。
また「湿邪」は、血流と関係なくても、体や頭を重く感じる・めまい・吐き気・浮腫みなどの原因にもなり得ます。

これらの養生も心がけながら、けれどもそれでもつらい症状がでている時はお薬の力をかりてケアしましょう。
血流を整える、自律神経を整える、「湿邪」を取り除く など、その方の体質や症状によって、沢山ある漢方処方のなかから合っているものを選ぶことが大切です。
ご自身の判断で選ばずに、漢方専門の機関でご相談してみることをおすすめします。

お薬の力をかりつつも、それだけではなくご自身の養生もなくてはならないものです。
季節の変化をゆったりと楽しめる体づくり、少しずつ楽しみながら向き合ってみましょう。