ブログ薬用植物まめまめ図鑑
【桔梗(キキョウ)】
6月終わりに庭のキキョウがキレイに咲きました。趣がありますね。
今回はキキョウについてお話したいと思います。
秋の七草で知られるキキョウは、6~10月頃に青紫色の鮮やかな花を咲かせます。
英名はballoon flower(バルーンフワラー)といい、紙風船の ようになる蕾の様子から名付けられたようです。
江戸時代の俳人である 加賀千代女が詠んだ句
「桔梗の花 咲くときぽんと いひそうな」
は、桔梗 の蕾が咲く時の様子をとてもよく表しています。
キキョウは、園芸植物として身の回りの様々な場所で見かける機会が多い植物ですが、野生個体群は絶滅危惧種となっています。
キキョウは草原性植物で、日当たりの良い乾いた草原を好みますが、開発等の影響で自生地は大きく減少しています。
薬用部位としては根を用い、生薬名をキキョウといいます。
鎮咳・去痰・排膿作用があり、咳や痰、化膿性疾患、咽喉炎、蓄膿症などに用います。
成分として、サポニンを多く含むことが特徴です。
(※このサポニンは、シャボン(ラテン語)の語源と同じで、水と混ぜて振ると泡立つ性質があり、界面活性作用が生じるため去痰作用があると言われています。)
漢方処方では、代表的なものだと「桔梗石膏」に配合されていて、炎症による喉の痛みや咳嗽等の症状に用いられます。
ちなみに、2枚写真を載せましたが、色がかなり違います。
これは種類が違うかも?(正確には分からない。。)しれませんが、日照量の違いでも色の濃さが変わるそうです。
これも自然の面白さですね。